皆勤手当の廃止はもったいない

皆勤手当(精勤手当と呼ぶ会社様もあります。)
を廃止する会社が増えているようです。

しかし、皆勤手当は遅刻(無断欠勤)対策としてとても有効です。
廃止してしまうのはもったいないです。

 

 

 

 

 

もし、御社に皆勤手当があり、
それが遅刻対策になっていないのだとすれば、
規定の仕方が良くないのだと思います。

規定の仕方を工夫すれば従業員の遅刻を
減らすことができます。

また、「遅刻や無断欠勤は罰として減給をしたい」
と仰る経営者の方は多いです。

懲戒処分として行うには限界があります。

ご存じのように減給の制裁を加えるには
上限額というのが労働基準法91条で決まっているからです。

労働基準法91条
1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、総額が一賃金支払い期における賃金の総額の10分の1を超えてはいけない

そうなっています。

なお、平均賃金とは、1日の賃金とは違います。

平均賃金の定義は労働基準法12条にあります。

労働基準法第12条
第1項 この法律で平均賃金とは、これを算定すべき事由の発生した日以前三箇月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除した金額をいう。ただし、その金額は、次の各号の一によつて計算した金額を下つてはならない。

なお、平均賃金を計算する際は、
3か月の労働日数で割るのではなく暦日数で割ります。

当然ですが、1日働いた場合の賃金よりは少なくなります。

減給の制裁はその半額が限界です。

仮に、平均賃金が6000円の従業員の方なら
3000円が限度ということになりますね。

しかも、一賃金支払い期における賃金の総額
の10分の1を超えてはいけません。

無遅刻・無欠席の社員を大切にしたいという会社は多いでしょう。

しかし、減給の制裁には限界があるのです。

それなら、皆勤手当を活用しては
いかがでしょうか?

1万円の皆勤手当を支給することにしていた場合、
1回の無断欠勤で1万円を支給しなくなったとしても
この労働基準法91条違反には該当しません。

皆勤手当とはそのような趣旨で
支給するものですからね。

規定の仕方には工夫が必要ですが、
遅刻に関しても同様です。

私は手当を支給するということは
会社の姿勢を示すのにとても
有効なものだと思っています。

お給料は毎月振り込まれるものです。
給与明細だって毎月見ます。

給与明細は毎月強く意識するのです。

そこに、無遅刻無欠席により支給される
皆勤手当の項目があるということは
会社が無遅刻無欠席の社員を大切にしたい
という意思が示されていると言えます。

もちろん、それを賃金規程等に記載する
必要があるのは言うまでもありません。

なお、賃金の課題を解決しようとすると
賃金(評価)制度をつくろうという会社様が多いですが、
手当を有効に活用することから考えてみてはいかがでしょうか?

実際、当社会保険労務士事務所は今までも
手当を有効に活用して企業の賃金の課題を解決してきました。

時間をかけて工夫すればできるはずです。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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