中小企業(小規模の会社)用の就業規則とは?

中小企業、小規模の会社用の就業規則ってあるのですか?

よく、そう聞かれます。

私はそのようなご質問に対して
次のようにお答えするようにしています。

「中小企業用の就業規則という言葉
に惑わされずに、

何のために就業規則を作成するかを
まずは考えてみてください。」

確かに、中小企業であれば、
退職金や賞与を支払うことを
約束できないかもしれません。

休日も大企業並に与えるのは
難しいかもしれません。

完全週休二日制も困難かもしれません。

休職期間が1年なんてありえないでしょう。

定年も65歳なんて無理かもしれません。

しかし、従業員が10名であっても、
会社にいたいならいつまでいてくれても良い
という会社もあるでしょう。

休日数も大企業以上に与えるという会社も
中にはあるかもしれません。

まずは、どのような会社にしたいかが
先にあるはずです。

就業規則はそれを記載して
会社と従業員との契約の内容・会社の決まり事
にするものです。

したがって、中小企業用だとか大企業用だとか
そういう言葉に惑わされずに、

どのような会社にしたいかを考えていただき、
規程を作成する必要があるのです。

就業規則とは、御社の労働条件や規則を
書面化したものに過ぎません。

この過程を経ることなく作成すると
会社が全く欲していない内容の
『使えない就業規則』といったことが起きます。

業種、小規模事業場の特例をご存知ですか?

ただし、中小企業には法律の特例や猶予等があります。

例えば、従業員数が10人未満の飲食業などは
他の業種に比べて週4時間多く働かせても
時間外割増賃金の支払いは不要です。

それを踏まえてシフトを組むことが必要になってきます。

時間外労働が月60時間を超えても中小企業は
現時点では、1.25の割増賃金の支払いのみでかまいません。
(中小企業には猶予期間があるからです。)

このような法律の特例や猶予等は
抑えておく必要はあるでしょう。

国が中小企業では難しいと思うからこそ
業種や規模を限定して特例等を設けているのです。

そのうえで、それを選択するか否かは御社の判断です。

特例を選択するのであれば、それを踏まえた就業規則にすることが必要です。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

注 1か月60時間を超える法定時間外労働に対して、
使用者は50%以上の率で計算した割増賃金を払うことが猶予される
中小企業は以下の通りです(労働基準法138条)。

➀資本金の額または出資の総額が
・小売業 5000万円以下
・サービス業 5000万円以下
・卸売業 1億円以下
・その他 3億円以下
又は、
➁常時使用する労働者数(企業全体)
・小売業 50人以下
・サービス業 100人以下
・卸売業 100人以下
・その他 300人以下

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