就業規則とは

就業規則とは何か?

そもそも就業規則とは何でしょうか?

就業規則とは会社と労働者全体の契約書です。
職場の規則、守るべきルールがありますよね。

それを契約書のレベルにまで高めたもの。

そうお考えください。

雇用契約書があるではないか?

そうお考えの方もいらっしゃるかと思います。

雇用契約書 労働者個人と会社の契約書
就業規則 労働者全体と会社の契約書

このように対比するとわかりやすいかもしれません。
あくまでもイメージです。

( わかりやすさを優先させているために、
多少厳密さにかける点はご了解ください )

しかし、就業規則とは法律の内容を書くものだと
思ってらっしゃる方がいます。

確かに、就業規則に記載しないといけないこと
が法律で定められています。

絶対的記載事項といわれるものです。

それは、確かに、年次有給休暇などのように
労働基準法に記載があるものもあります。

しかし、就業規則は 労働基準法を
書くものではありません。

御社の就業規則の1条~3条までに
次のような内容の条文がないかを
チェックしてみてください。

「この就業規則に記載のない事項については
労働基準法その他の法律による」

この条文がある就業規則は、
就業規則には法律を書くものではない
(契約の内容を書くものである)
ということをご理解していないで
作成された可能性があります。

考えてもみてください。

就業規則に記載があろうがなかろうが、
法律を守らなければならないのは当然です。

記載するのは契約の内容なのです。

就業規則に記載しなければならない事項
が漏れていてはいけないという理由から
記載しているのかもしれませんが、

そもそも就業規則に記載
しなければならない事項が
もれていて良いわけがありません。

もし、この条文がある場合には、
御社の就業規則が従業員の皆様との契約書
といえるものになっているかどうかを
チェックしてください。

単にこの条文を削除すればよい
というものではないと思います。

なお、就業規則に会社のルールを記載していますよね。

これは、どういうことでしょうか?

そうです。

そのルールも従業員が守らないといけない
契約の内容になっているということです。

最後に、労働基準法106条では、
就業規則のほか、労働基準法及びこれに基づく命令の要旨も
社員に周知しなければならないと定められています。

(第106条)法令等の周知義務
使用者は、この法律及びこれに基づく命令の要旨、就業規則、第十八条第二項、第二十四条第一項ただし書、第三十二条の二第一項、第三十二条の三、第三十二条の四第一項、第三十二条の五第一項、第三十四条第二項ただし書、第三十六条第一項、第三十七条第三項、第三十八条の二第二項、第三十八条の三第一項並びに第三十九条第四項、第六項及び第七項ただし書に規定する協定並びに第三十八条の四第一項及び第五項に規定する決議を、常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働省令で定める方法によつて、労働者に周知させなければならない。

このことから法律の内容を就業規則に書く会社が多い
のかもしれません。

しかし、そもそも就業規則とは何か?という視点は忘れないでください。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

就業規則は会社と従業員の皆様との契約書です

私の事務所でも業績アップの就業規則や
経営指針を盛り込んだ就業規則を作成しております。

就業規則(会社規程)は従業員全体との契約書ですので、
その内容次第では様々なことが実現できます。

しかし、覚えておいていただきたいことがございます。

業績アップ等は、他の手段でも実現できます。

ヒアリングをした結果、社員教育の方が
その目的を実現できることもあるでしょう。

私が所属している中小企業家同友会では
経営指針の会というものがあります。

経営指針の作成に本格的に取り組んでいます。

実際に作成した先輩経営者と喧々諤々で
長期間にわたって行います。

参加された方の変わり方を見るにつけ
素晴らしい会なのだなと思います。

金額もびっくりするぐらいリーズナブルです。

いわゆる絵に描いた餅なんてことはありません。

もし、経営理念などを作成をしたいのであれば
この会に参加するのをお勧めしています。

その経営指針を就業規則という契約書に
落とし込むことによって

経営指針を実現するよう就業規則を
作成することはとても良いことです。

私が『月刊中小企業家』という
同友会の月刊誌の取材を受けたときに
熱くお話をさせていただきました。

しかし、就業規則は契約書です。

就業規則にしかできないことを行うのが基本です。

契約書は、権利と義務を明確にすることです。

そして、きちんと従業員の義務も
記載することは必須になってきます。

それは、従業員にちょっと辛いことをお願いするときに
特に必要になってくるものだと思っています。

契約書でなければできないこともあります。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

雇用契約書と就業規則どちらが優先されるか?~多きな誤解

御社の就業規則はきちんと内容を
把握してらっしゃるでしょうか?

「うちの会社は雇用契約書をきちんと交わしているから
就業規則は詳しく把握してないけど、大丈夫だよ」

そう思われている方はいないでしょうか?

この考え方はとても危険です。

就業規則と雇用契約所の内容が
異なっている場合は
意外な決まりごとがあります。

従業員にとって就業規則の内容より不利な雇用契約
の内容はその部分については無効となります。

つまり、就業規則よりも不利益な雇用契約書
は「その部分は」無効になるのです。

具体的に見てみましょう。

例えば、就業規則に「賞与を7月と12月に支給する
となっていたら、

雇用契約書で「あなたには賞与は支給しません」
と規定しても無効になります。

就業規則の内容よりも不利益な雇用契約
の内容は無効だからです。

つまり、賞与は支給しないといけません。

しかし、逆に就業規則には「賞与は支給しません」
と書いてあった場合には、

「あなたには賞与を7月と12月に支給します」
という雇用契約書は認められます。

就業規則よりも有利な内容の雇用契約
は有効だからです。

具体例はあくまで話をわかりやすくする
ためのものですので、

このような規定の仕方はしないでくださいね。

しかし、この考え方はとても大切です。

就業規則を作成する際には就業規則とは何かと絡めて
必ず覚えておいていただきたいことです。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

なぜ、就業規則は会社を守るものと言えるのか? ~会社を守る就業規則とは

前回の就業規則の記事、「就業規則とは何か?」

で次のようなことを書かせていただきました。

就業規則は会社と労働者全体との契約書である

その契約書である就業規則は従業員の代表者の意見を
聞かなければならないけれど 会社が作成するものである。

会社が作成することができるものなのだから、
就業規則は労働者とのトラブルから
会社を守る数少ない手段の一つである。

では、なぜ、就業規則は労働者とのトラブルから
会社を守ることがで数少ない手段の一つであると
言えるのでしょうか?

もうおわかりですよね。

会社が作成することができるのだからです。

あらかじめ会社にとって困りそうな事態を想定し
会社をトラブルから守れるような内容を
会社が作成すれば良いのです。

ただし、実はここで大きな問題が1つあります。

就業規則は労働者全体と会社の契約書(みたいなもの)ですから
既にある就業規則や労働条件従業員に不利益な内容に変更する場合は
労働者の同意が必要なのです。

( なお、仮に就業規則がなかったとしても、会社の慣行として退職金を
皆に支払ってきた場合も同じです。論点がぶれてしまいますのではここでは
あえて指摘するにとどめます あと、内容の合理性うんぬんの話もあえてしません )

例えば、退職金を支給すると就業規則に書いてある場合に、
「退職金は支給しない」と就業規則を変えるとき。

よほどのことがない限り、
労働者の同意を得なければなりません。

実は、この同意をえることが難しいのです。

従業員が50名とかになってから
就業規則を従業員に不利益な内容に
見直したいと言われると困ってしまいます。

30人、50人全員の同意をとれるでしょうか?

よほどのことがない限り無理だと思います。

人数が少なければ少ないほど
同意をとるのは容易です。

ですから、就業規則の見直しをする場合
(労働条件、特に賃金の見直しをする場合)
は社員数の少ない早い段階でしていただきたいのです。

同意してくれなかった社員には、
終業規則の不利益に変更した部分は適用されません。

もし、現在いる社員の同意を1人もとれない場合。

現在いる社員にはその不利益な部分は
適用されないことになります。

しかし、それでも現在ある就業規則を変更する意味はあります。

なぜなら、少なくともこれから入社してくる社員に対しては
会社が変更した後の新しい就業規則が適用できるからです。

同意しない人は採用しなければ良いだけです。

就業規則とは会社を守るためのものであり
労働者を守りためのものではない!
と2回に分けて書いてまいりました。

最後までお読みいただきありがとうございました。