就業規則は社会保険労務士の独占業務か?

他の士業(行政書士)との間で
争いになったようですね。
月刊社労士11月号に載っておりました。

しかし、社労士法27条以前の問題として
思うことがあります。

開業以来、私はほとんど就業規則と
その関連業務だけで事務所の運営を
してまいりました。

売上の9割を占める事務所として
かなり多くの就業規則を作成してきた
と思います。

その上でお話させていただきますが、
決して楽な仕事ではありませんということです。

「どうやったら、就業規則の仕事をそんなに取れるのですか?」
と同業者からよくご質問されます。

1年に10社新規で作成し続けている事務所
など極々少数なのが就業規則の業務です。

それほど、受注するのが大変な業務です。

理由ははっきりしてます。

就業規則の業務が大変な理由

弁護士の先生が進出

弁護士の先生が進出してきていて、真っ向から張り合える知識・経験が必要です。
実際に、弁護士の先生が行っていなくても
事務所に社会保険労務士を雇用している事務所も多いです。

企業の機密情報を扱う

会社の大切な機密情報を扱います。そのために
何の実績もない人間に依頼しようとは思わないでしょう。

それがクリアできるまでは継続的に仕事が入ってくる
流れをつかむのは中々難しいです。

極めて高度な知識が必要

生半可な知識では仕事になりません。
会社には総務部があります。
何年、何十年と人事・総務で働いてきた人がいます。

それでも、自社で対応できないと思うからこそ
それなりのお金を払って依頼をしてくださいます。

少し調べれば自社で作成できる程度のものに対しては
お金は出せないでしょう。

法律は多岐に渡り、しかも頻繁に改正

そして、内容はとても複雑です。
弁護士の先生でも労働法は(通達等が)細かすぎると仰います。

知識を常にアップデートする必要がある

情報収集を怠れば浦島太郎になります。

数年前の知識では、浦島太郎状態ですので、
常に知識をブラッシュアップし続けなければなりません。
しかし、試験に受かった程度の知識では全く実務には対応できません。

他の業務の片手間にできるものではありません。

答えのない問題

従業員の問題が絡むので答えがないこもが多く、
判断に悩みます。

センシティブな問題

しかも、とてもセンシティブで神経を使います。
メンタルヘルスや解雇等を考えてみてください。

しかも、それは自分が作成した1文字で影響を受けます。

常に葛藤の毎日です。

単なる紙の書類を作成しているわけではないのです。

ちょっとのミスが致命的

そもそも、何十ページにもわたる書面で
細かいにもかからわらず
ちょっとのミスが致命的なことになりかねません。

あまり深く考えずに就業規則に記載した内容を
社員の方に指摘されて当事務所にご相談にいらっしゃる
企業はとても多いです。

誰がやっても同じという社会通念

医師や弁護士は先生によって大きく結果が変わる
という社会的認識があるにもかかわらず、
就業規則なんて誰に依頼しても同じ
だと思ってらっしゃる方も多いのは事実です。

もちろん、誰が行うかによって大きく異なるのですが、
自分でその認識を覆す実力を
示すしかありません。

これを専門でやっていると
「対応できませんと他の事務所に断られました」
といった理由でのご依頼も多いです。

現在3割ぐらいです。
専門家ですら「対応できない」と仕事を断る方が
いるほど難しい仕事も多いのです

値下げ合戦

それほど大変な業務にもかかわらず
インターネット広告の世界では
値下げ合戦となってきています。

どうみても赤字としか思えない超低価格で
提供している事務所が出てきています。

就業規則を入り口に顧問契約につなげたい
ということなのかもしれません。

しかし、それでも、多くの事務所が
1年もたたずにインターネット広告から
撤退していきます

私が就業規則専門の社会保険労務士事務所を続ける理由

隣の芝は青く見える気持ちはわかります。

私も新人の頃には「他の資格を取ろうかな」とか
「他の業務をやろうかな」と思ったことがあります。

しかし、今は研修をのぞき、
そのようなことは全く思いません。

(それも、就業規則を使った研修なので
就業規則の業務の1つです。)

何の仕事をやっても大変です。

自分が使命に燃えることができて、
かつお客様のお役に立てることを
一生懸命にやるのが一番だと思います。

大変なことばかり書いてきましたが、
就業規則の業務はとてもやりがいがあります。

お客様に「ありがとうございます」と言っていただけます。

これからも、この業務を頑張っていきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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