在宅勤務はじめ多様な働き方を認める会社が増えています~多様な働き方を認める際の注意点(在宅勤務就業規則等の整備)等

当社会保険労務士事務所には
ベンチャー企業を中心に多様な働き方を認める会社様が非常に増えています。

2020年から在宅勤務も一気に普及しましたね。

御社でも一部で導入されている、又は過去に導入したことがある
のではないでしょうか?

当事務所にはもっと前(2016年の頃)から
既に在宅勤務を認める会社様が多かったのですが、

今では一般的な働き方の1つとなりました。

ZOOMなどのオンラインが一気に
普及したのも大きかったと思います。

フレックスタイム制のご相談も非常に増えました。

在宅勤務とフレックスタイム制を併用する会社も
どんどん増えてます。

在宅勤務に先ほどのような制度を併用すると、
まさしく場所や時間に縛られない働き方になりますね。

しかし、このような従来からあった制度ではなく、
会社独自の制度を導入したいというご相談も
どんどん増えています。

例えば、以下のような働き方ですね。

「仕事が終わったら終業時刻前であっても
帰ってくれてかまいません。」

「1日の労働時間は8時間にして、
出社時間や退社時刻は社員にまかせます。」

今では、急成長しているベンチャー企業から
就業規則の作成のご依頼を受けると

出社朝9時・退社18時といった
一般的な働き方の企業からの依頼は本当に減りました。

多様な働き方を認める際に注意すること

ただ、多様な働き方を認める際の注意点として、

『働き方』は必ず就業規則に記載しないといけない
事項だということは押さえておく必要があります。

働き方とは「始業・終業時刻、休憩、休日」
に関する事項ですよね。

「始業・終業時刻、休憩、休日」は労働基準法89条で
就業規則に必ず記載しないといけない事項になっているのです。

(作成及び届出の義務)
第八十九条 常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。次に掲げる事項を変更した場合においても、同様とする。
一 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項

就業規則に記載しなければならないといっても、

テレワーク就業規則(みなし労働時間制)
やフレックスタイム制は法律が複雑です。

自社で就業規則を整えるのは
人事部・総務部がしっかりとしていないと
かなり大変かもしれません。

しかし、それ以上に、大変なのは
「他の会社があまり導入してない独自の制度」
を導入している(又はしようとしている)会社です。

法律上の問題点を検討しなければならないだけではなく、

就業規則に記載しようとしても、
規定例やサンプルなどはないので
「就業規則にどう表現したらよいか?」
で悩むことになるはずです。

当事務所は就業規則に特化した専門事務所ですので、
「初めて聞いた」という制度はほぼありませんが、

初めてとなると結構悩むことになるのではないでしょうか?

「こう表現しなければならない」
ということはありません。

社員の皆さんが読んでわかる
ということが重要です。

必ず就業規則に記載するようにしてください。

なお、スタートアップ企業では、
ますます自由で柔軟な働き方の傾向が強まっています。

以下の記事では、最新の事例を紹介しつつ、
法的な整備が不十分な場合のリスクについても詳しく解説しています。

詳しくはこちら:スタートアップ企業の就業規則の特徴~自由な・柔軟な働き方を認めるベンチャー企業

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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