社会保険労務士の選び方(就業規則編)〜就業規則の専門家が教えます

「就業規則を社会保険労務士へ依頼する際に、
どのような基準で選んだらよいかわからない」

そのように仰る方が多いです。

当事務所は就業規則(及び関連業務)に
特化した社会保険労務士事務所です。

就業規則とその関連業務で99%を超えますし、

他にお付き合いのある人事労務の専門家や法律専門家がいるのに、
当事務所に就業規則の依頼をして下さる企業が多いです。

就業規則の見直しに限った話に限定すると、

➀顧問社労士、顧問弁護士がいるのに
当事務所に就業規則の依頼をして下さった企業
➁1度は他の専門家に就業規則の依頼をしたのに、
今回は当事務所に就業規則の依頼をして下さった企業

この2つを合わせると、
当事務所の就業規則のクライアント企業の
68%を占めます(2023年1月1日現在)

昨年1年に限った話ではありません。
開業してから15年の数値です。

本当にありがたいことです。

就業規則の専門家と
と言って良いと思います。

そこで、今回は、就業規則の専門家から見た
「何を重視して専門家を選ぶのが良いか?」
をお話したいと思います。

社会保険労務士の選び方(就業規則編)として
専門家選びに悩まれている方の
ご参考になるのではないかと思いますので
最後までお読みいただければ幸いです。

専門家選びで一番重要な実績

就業規則を作成する際に社会保険労務士を
探している方にとって1晩期になる点だと思います。

実績は、就業規則に限ったことではなく、
全てのサービスで重要ですよね。

実績は実力(経験)を表すからです。

しかし、就業規則の実績とは
何でしょうか?

これが意外に難しいのです。

私は「何社の業務を行ったか?」はあまり意味がなく、
以下の方程式が実績として重要だと考えています。

就業規則業務数(量) × 深さ(質)

就業規則は法律を書くものではありません。
社員の皆さんの契約の内容を記載するものです。

仮に、100社の業務を行っても、

機械的に就業規則を作成したのなら、
経験は深まりません。

法改正の対応業務も同様です。
500社やっても経験が深まりません。

上記の業務と以下の業務を比べてみて下さい。

・社内(役員間等)でも意見の対立があるため
・何パターンかの案を常にご提案しつつ
・複数の方(様々な立場の方)からお話をうかがい
・何度も会社と協議を重ね
・不利益な変更になるので従業員の理解を得つつ
就業規則を見直していった案件

確かに、実績としては1社です。

しかし、言うまでもなく機械的に行える業務
や法改正業務をどれだけ行うよりも
密度の濃い経験となります。

単純な就業規則作成数など意味がないと思う理由です。

詳しくは以下の記事をお読みください。

就業規則の実績とは何か?

専門家の経験値を見極めるコツ

どれだけ深い経験を専門家がしているかを
見分けるコツを1つお伝えします。

御社が困っていることを1つ
「あなたならどう解決しますか?」
と専門家に聞いてみて下さい。

その際に、法律の話ばかりをして

事例や具体的なノウハウやコツ等が
返ってこなかった場合、

経験が不足しているのではないかと思います。

経験がないと法律の話しかできませんが、
経験があると具体的な話が返ってきます。

その量と質で判断が可能です。

■同じ話を何人かの専門家に聞いてみる

そして、御社にぴったりの専門家を選ぶには
何人かにあたってみることが1番です。

その際には、同じことを複数の専門家に
質問してみることをお勧めします。

法律の話を聴くと返ってくる解答は一緒でですが、

「〇〇(御社が困っていること)を
あなたなら、どう解決しますか?」
と聞くと返ってくる解答は違ってきます。

「〇〇はできますか?」

このようにシンプルに聴いても、
「できる」という専門家もいれば、
「できない」という専門家もいます。

その返ってきた内容で選ぶのが1番間違いがありません。

詳しくはこちらの記事をお読みください。

就業規則の専門家選びのポイント〜それはできませんに要注意

なお、当事務所にはお見積もりのご相談を受けることが多いですが、
比較するのは料金ではなく実力(回答内容)にしてください。

ちなみに、「そんなことをしたら失礼ではないか?」
と思われる方もいるかもしれませんが、
気にする必要はありません。

それほど、就業規則は会社にとって
重要なものだからです。

こちらの記事の後半部分をお読みください。

就業規則の見積もりについての考え方〜社会保険労務士比較サイト利用の仕方

料金について

専門家選びの要素として料金も重要ですよね。

このページをお読みの方はご存じだと思いますが、
就業規則の料金は数十倍も開きがあります。

3万円(最近は、2万円代)からありますが、
60万円からという料金を設定している事務所もあります。
中には100万円という事務所もあります。

その違いが分からないという方も多いようです。

これらの事務所では提供しているサービスそのものが違う
とお考えいただくとわかりやすいです。

御社が就業規則を作成したい(見直したい)
と思った理由(目的)に応じてご選択するのが1番です。

就業規則が会社にとって重要なプロジェクトであることもあれば、
社員が一定数に達したので仕方なく作成するという場合もあるでしょう。

両者で会社の予算が同じわけがありません。

「御社が就業規則を作成・見直したい
と思った目的が達成できるのか?」

を最優先にお考えください。

詳細は以下の記事をお読み下さい。
就業規則作成の料金の相場 社会保険労務士に依頼する際の費用

専門家との相性

専門家選びでは実力や料金だけではなく
相性も大切です。

当事務所にご相談にお越しになった方の中には
専門家に意見を押し付けたり
価値観を否定されたりすることがあるようです。

人事労務の課題は価値観の非常に強く出る分野ですので、
このようなことが起きえます。

ですので、相性が合わないと、
相手がどんなに優秀な専門家であっても
ストレスになります。

当事務所は決してお客様企業の価値観(お考え)を
否定したりすることはないように心がけています。

求められれば事例や経験をお話することはありますが、
自分の『意見』をお話しすることはありません。

私の意見などお客様に何の役にも立たないと思うからです。

しかし、専門家と意気投合することがあるなら、
それ以上に素晴らしいことはありません。

どの専門家もホームページに
仕事への姿勢やミッションなどを書いてあるはずです。

それをご参考にしつつ
実際に、お会いして確かめてみるのが1番間違いがないでしょう。

なお、当事務所も仕事への姿勢は
ホームページに考え方を書いております。
当社労士事務所の仕事への姿勢

お客様本位で考えていること

これは本当に重要です。

当事務所がきちんとできているかは、
お客様が判断することですが、

1つだけ意識していることを
挙げさせていただきます。

私はお客様本位で考えた場合、
以下のようなことはあってはならない
と考えています。

就業規則を紙又はPDFのみで納品する

これの何が問題でしょうか?

就業規則は何十ページにも及びます。

このようなことをされては
自社で容易に就業規則を変更できません。

ワードに起こすという作業
が必要になります。

たった1行追加するだ毛の場合、
非常に面倒ですよね。

「次に、就業規則を変更する際には
当事務所へ依頼してください」

そのように言っているように
受け取れてしまいます。

詳しくは以下の記事をお読みください。

就業規則はワードでいただいていますか?

ただし、このような方法をとることで
相場より料金を値下げできることもあります。

それを踏まえたうえで
お客様自身が同意しているのであれば、
話は別だと思います。

以上です。

今回は、社会保険労務士の選び方(就業規則)について、
私が特に重要だと思うことを書かせていただきました。

詳細な内容は個別の記事を
お読みいただければと思います。

最後まで、お読みいただき、
ありがとうございました。