就業規則作成・変更

有期労働契約の無期転換の就業規則 ~パートタイマーを数人雇用している企業へ

このブログにお越しいただいた方は既にご存知だと思いますが、
有期雇用契約が更新されて通算5年を超えた場合に、
労働者の申込により無期雇用契約に転換するという制度が導入されました。

これは「5年ルール」と呼ばれていますね。

なぜ、このお話が『今話題』になっているのかというと
この5年ルールは、労働契約法の改正が施行された
2013年4月1日以後の日を契約期間の初日とする契約に締結されますので、

5年ルールによって、無期労働契約に転換するのは、
2018年4月1日以降ということになるからです。

したがって、有期社員を『中心』に採用していらっしゃる
企業は既に対応のことと思います。

しかし、パートタイマーを数人程度採用している会社様は
この制度をあまりご存じない方もいらしゃるようですので、
今回は、そのような企業を対象に解説します。

なお、言うまでもないことですが、
パートタイマーも有期労働契約ですから、
この5年ルールが適用になります。

この5年ルールは労働契約法18条1項にあります。
まずは、以下の条文をお読みください。

労働契約法18条(有期労働契約の期間の定めのない労働契約への転換)第1項

同一の使用者との間で締結された2以上の有期労働契約(契約期間の始期の到来前 のものを除く。以下この条において同じ。)の契約期間を通算した期間(次項において「通算契約期間」という。)が5年を超える労働者が、当該使用者に対し、現に締結している有期労働契約の契約期間が満了する日までの間に、当該満了する日の翌日から労務が提供される期間の定めのない労働契約の締結の申込みをしたときは、使用者は当該申込みを承諾したものとみなす。この場合において、当該申込みに係る期間の定めのない労働契約の内容である労働条件は、現に締結している有期労働契約の内容である労働条件(契約期間を除く。) と同一の労働条件(当該労働条件(契約期間を除く。)について別段の定めがある部分を除 く。)とする。

法律の条文なので少し難しいですね。

ポイントは、太字部分です。

条文を分解してみます。

主語『契約期間を通算した期間(次項において「通算契約期間」という。)が5年を超える労働者』
条件『現に締結している有期労働契約の契約期間が満了する日までの間に、当該満了する日の翌日から労務が提供される期間の定めのない労働契約の締結の申込みをしたときは』
効果使用者は当該申込みを承諾したものとみなす

このような構造になっています。

今回は、クーリングオフ等の話はいたしません。

細かいお話になってしまいますし、
パートタイマーを5年も雇用している企業にとっては
クーリングオフの制度よりももっと大切な事
があると思うからです。

まず、ポイントとして有期労働契約が繰り返され、
契約期間を通算した期間(次項において「通算契約期間」という。)
が5年を超えた労働者は『期間の定めのない労働契約の申し込みができる』
ということです。

つまり、労働者が申し込みをしなくても自動的に、
期間の定めのない雇用契約に変わるというものではありません。

しかし、労働者がその申し込みをした場合には
使用者は承諾をしたものとみなされます。

そして、二つ目のポイントですが、
『期間の定めがのない労働契約』ですから、
「60歳とか65歳まで」の雇用契約に変わる
わけではないということです。

それでは、期間の定めがある契約となります。

そこで、無期に転換されたパートタイマー
の定年についても記載しておく必要があります。

期間の定めのない労働契約になったとしても、
それだけではパートタイマーのままです。

そのことを記載してあるのが労働契約法18条の
「この場合において、~」以下の部分です。

したがって、パートタイマー就業規則に無期に転換された場合の
定年について定めをしておきましょう!

(もちろん、定年がなくてもかまわないというのであれば別です。)

「当社の正社員の定年は65歳(60歳)です。
だから、パートタイマー就業規則に規定がなくても
パートタイマーの定年も65歳(60歳)でしょう!」

そのように仰る方もいるかもしれません。

それが正しいかどうかは「とりあえず」おいておくとして、
では、以下のケースはどうなるでしょうか?

ある方が62歳でパートとして採用され、
67歳まで雇用され通算して5年を超えた。

そこで、パートの方からの期間の定めのない労働契約
への転換の申込があった場合。

この方が期間の定めのない労働契約に転換されると、
どうなるでしょうか?

67歳の方です。

様々なことを想定してパートタイマー就業規則を
備えておく必要があります。

採用難の時代です。

パートタイマーも戦力化していかないと
いけない時代になりました。

今回をキッカケにして、会社として
パートタイマーについてどうしていきたいか
を見直す良い機会です。

1日、又は1週間の所定労働時間は正社員よりも短いけれど、
正社員と同じ定年を設けるパートタイマー

そのような従業員がたくさんいる会社は
魅力的ではないでしょうか?

なお、法律の問題は正確に伝えようとすると
難しくなり全く伝わりません。

逆に、わかりやすく伝えようとすると
正確性を欠いてしまいます。

そもそも、YES NOの二者択一で
答えられるものでもないのです。

一つ条件が違っただけで結論がまるで
違ってくることは良くあります。

重大な決断をする際には、
必ず一度は身近にいらっしゃる専門家に
ご相談してお決めになるのをお勧めします。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

関連記事

パートタイマー1人でも就業規則の適用を受けないと違法か?

就業規則の作り方のポイント ~ここだけは抑えておきたい7カ所

就業規則を作成する際に、
最低限抑えておかないといけない
ポイントというものがあります。

また、ここを押さえておけば
最低限、会社をトラブルから守る
就業規則が出来上がります!!

今回は、それを公開しようと思います。

以下の7か所です

1.入社
2.退社(退職・解雇等)
3.休職・復職
4.服務規律(秩序)
5.懲戒(罰)
6.労働時間・休日・休憩・休暇
7.賃金(生活の基盤)

結局、多くの労務問題はこの7つのどれかに該当します。

この7つを押さえておくことが重要です。

ですから、このブログも上記の
7つのどれかの解説が多いのです。

1.~5.のポイント解説

■1.は採用の問題です。
採用での失敗は従業員の虚偽が判明したり、
採用してみたら思ったほどの活躍をしてくれなかった
等の問題になり後々後悔することの多い部分です。

しっかりと抑えておきましょう。
試用期間、身元保証、提出書類等の規定が必要です。

■2.退職時のトラブルは言うまでもないでしょう。
解雇、退職勧奨、自己都合退職の場合の引継等々の
問題が生じます。

解雇の事由は詳細に規定するとともに、
退職の申出の期限等も記載しておきましょう。

就業規則に記載のない事由での解雇はできない
と思ってください。

■3.休職・復職の問題は主にメンタルヘルスの問題になります。
休職のトラブルよりも復職時のトラブルが多く、
復職についての規定は詳細に設けておく必要があります。

■4.服務規律については従業員が守るべきルール
を詳細に書いた部分になります。

この服務規律に違反した場合に
罰をかされるのが懲戒規定になります。

したがって、漏れなく規定することが
必要になります。

起業秩序を維持するためにも
服務規律及び懲戒の部分は重要です。

特に、出社・退社・遅刻についての
規定は詳細に設けておく必要があります。

例えば、出社時刻と退社時刻は違い等は
きちんと記載しておきましょう。

■5.懲戒は、従業員に会社が行う罰
のようなものです。

就業規則に記載していない懲戒の種類で
懲戒を行うことはできませんし、

就業規則に記載のない懲戒の事由で
釣果はできません。

したがって、懲戒の部分も重要です。

1.~5.までは書籍やセミナー等を
参考にして作成しても良いでしょう。

インターネット上の情報も役に立ちます。

それを参考にして自社用に変えていけます。

1.~5を整備することで
会社を守る就業規則が出来上がります。

6.~7.のポイント解説

■6.~7.は法律を守りつつ会社の実情に合った
制度を導入することが必要です。

特に、この労働時間・休憩・休日、休暇、そして、賃金の部分に
労働基準法の規制が多く、しかも複雑だからです。

もちろん、1.~5.の部分にも
法律上の規制は多く存在していますが、
労働時間・休日・休憩・休暇、及び賃金については
労働者保護の観点から非常に規制が多いのです。

6.について、例えば、土日、祝日を
全て休日にはできない会社もあるでしょう。

だからと言って「休日を与えられない」
ではブラック企業と呼ばれます。

ブラック企業と呼ばれるだけではなく
刑罰が科かれることにもなります。

週40時間の法定労働時間があるからです。

そこで、そのような会社の場合には、
法律で認められている制度(例えば、変形労働時間制等)
を導入できないか等を検討することになります。

そのためには、法律が設けている
様々な制度に精通している必要があります。

7.の賃金についても同様です。

法律を守りつつ会社の実情に合った
制度にどうしたらできるのか?
という観点から考えましょう。

労働時間・休憩・休日・休暇、及び賃金
については書籍もセミナーも法律の解説
に終始しがちです。

それは、会社の実情は会社ごとに違うので
一律には話はできないからです。

単に規定をつくっても意味がありません。

この1.~7.について意識して
就業規則を作成してみてください。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

従業員の労働条件を就業規則で従業員の不利益に変更することはできるのか?

「就業規則の不利益変更」という言葉を
聞いたことはあるでしょうか?

この問題は、正確に言うと、
「従業員の労働条件を就業規則で従業員の不利益に
変更することはできるのか?」という問題です。

例えば、夏休みを会社の休日としていたのを
就業規則を変更して所定労働日とするなどです。

これの何が問題なのでしょうか?

就業規則は会社が作成することになっています。

もし、就業規則の変更で従業員の労働条件を不利益に変更
することができれば、

従業員の労働条件を会社が一方的に変更することが
できるようになってしまうことになります

そんなことを認めて良いのか?
という疑問が生じますよね。

この就業規則の不利益変更の問題は
労働基準法には規定がありません。

労働契約法第9条に規定があります。

労働契約法第9条(就業規則による労働契約の内容の変更)
「使用者は、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできない。ただし、次条の場合は、この限りでない。」

つまり、原則として従業員の同意がなければ
できないということです。

ここでいう従業員の同意とは、
代表者の同意という意味ではありません。
従業員の個々人という意味です。

中々、困難な話ですよね。

先ほどの夏休みの話は、この場合に当たります。

したがって、変更には原則として、
使用者と従業員の合意が必要になります。

従業員といえども、法律上は会社と対等の立場で
契約をしていることになります(労働基準法第2条1項、労働契約法3条1項)。

したがって、そもそも、契約当事者(会社)の一方的な都合で契約の変更はできません。

合意が必要なのは当然でしょう。
この9条が原則です。

就業規則を作成する際には、1行1行慎重に行う
必要があるのはこのためです。

しかし、労働契約法9条に、
「だたし~」とあることから
例外があるということがわかります。

つまり、従業員の同意を得なくても、
就業規則の変更によって労働条件を不利益に変更
することもできることがあるということです。

その例外が労働契約法10条です。

労働契約法10条
使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情に照らして合理的なものであるときは、労働契約の内容である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるところによるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の変更によっては変更されない労働条件として合意していた部分については、第十二条に該当する場合を除き、この限りでない。

労働契約法10条を箇条書きで整理すると以下の通りとなります。
➀その(不利益な)変更が、以下の事情などに照らして合理的であること。
・ 労働者の受ける不利益の程度
・ 労働条件の変更の必要性
・ 変更後の就業規則の内容の相当性
・ 労働組合等との交渉の状況
➁労働者に変更後の就業規則を周知させること。

(これには更に但し書きがありますが、
話が複雑になりますのでその話はおいておくとします。)

◎ポイントは「合理的」です!

上記の事情に照らして合理的な変更と言えれば、
従業員の個別の同意を得なくても、
就業規則の変更によって従業員の労働条件を
不利益に変更することが可能になるということです。

「合理的」と言えるかどうか誰が判断するか?
という疑問が生じますよね?

この労働契約法は法律名に「契約」
と入っていることからもわかる通り、
民事の法律です。

違反をすると、刑罰がかされる労働基準法を
はじめとした取締法規とは違います。

従業員から不利益な変更だと訴えられた場合に、
合理的かどうかを公正中立な立場の裁判所が判断
することになります。

なお、「会社の規則(服務規律)を厳しくするのは
不利益な変更にならないのですか?」
というご質問をいただくことがあります。

服務規律は通常は労働条件ではないので、
不利益変更の問題は原則として生じませんが、

変更後の内容が問題視されることはありえます。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

関連記事
就業規則を提出する際に必要になる従業員代表の意見書とは?

就業規則の体系図~就業規則に矛盾が生じて困っています

「就業規則に矛盾が生じてしまっています。
自社で対応できなくなったので専門家に一度みて欲しい。」

このようなご相談はとても多いです。

総務部や人事部がきちんとある会社が多いですね。

大抵の場合、法改正の度に、自社で
就業規則の変更(見直し)をし
定額残業代など新しい制度を導入する際に変更をし・・・
という形で変更を繰り返して、

「あれっ、この条文とこの条文って矛盾しているよね」

「それより、この条文は、なんで入れたんだっけ?」

「会社を辞めたAさんが作ったからわからないな」

「マイカー通勤を規定したいけど、どこに入れたら良いんだ?」

「マイカー通勤を規定するなら社有車の規定も必要じゃないか?」

というようなことになることが多いようです。

しかし、なぜ、このようなことが起きるのでしょうか?

これは、会社規則の体系を意識せずに
作成したことに原因があります。

就業規則の体系を考えずに作成すると、
就業規則を変更する際に
どこ(どの条文)を変更してよいか?
又は、どこに条文を入れて良いか?
わからなくなります。

本にも目次があります。就業規則にも目次(体系)が必要です!

 

 

 

 

 

 

本を書く際に、自分の書きたいことを
1ページ目から書き始める人はいないでしょう。

本にはきちんと章立てがあり
その章立てには意味があります。

それが本の体系になります。

会社規則にも体系があるのです。

きちんとした体系の元で就業規則を作成すれば、
このようなことは起きません。

ぜひ、体系を重視して就業規則の作成
を行ってください。

もし、現在、体系がきちんとしていない場合には
体系から全面リニューアルする必要があります。

なお、就業規則の体系図を作成して欲しい
とよく言われますが、

会社規則の体系図を作成しなくても
就業規則の条文の目次がその役割を果たします。

条文の目次を大切にして作成してみてください。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

関連記事
就業規則の作成は自社で作成したという会社様へ

懲戒解雇と普通解雇の違い ~就業規則に記載のない事由での解雇はできない?

両方とも会社からの一方的な労働契約の解消ですが、
違いは何でしょうか?

普通解雇=契約不履行による労働契約の解消
懲戒解雇=懲戒(罰)としての労働契約の解消

以前は、懲戒解雇は就業規則に記載のない
事由ではできない(=限定列挙)が、

普通解雇は就業規則に記載のある事由に
必ずしも限られない(=例示列挙)
と言われてきました。

しかし、最近は、解雇をするには就業規則にその事由の記載
のあることが前提になってきています。

つまり、できる限り解雇の事由(どのようなときに解雇されるか)
は列挙しておく必要があります。

例えば、ある会社の就業規則の解雇の条文をご覧ください。

第8条(解雇)
会社は従業員が次の各号に該当するときは、30日前に予告するか、
または労働基準法第12条に規定する平均賃金の30日分を支給してその者を解雇する。
但し、試用期間中の者で入社後14日を経てないもの及び日雇の者で1ヶ月を超え引き続き
使用されない者には、平均賃金30日分を支給せず、即時解雇とする。
1.勤務態度が著しく不良な場合
2.業務に耐えられないと認めた場合
3.やむをえない業務の都合による場合。

まず、解雇が第8条にある時点で
就業規則の体系がおかしいのですが、
その事はおいておきます。

さて、この解雇の条文のどこが問題でしょうか?

例えば、勤務態度が著しく不良となっていますが、
「勤務成績」がありません。
「勤務能力」もありません。

この3つに限定してしまっている点も問題です。

もちろん、就業規則に記載があるからといって、
それを理由とした解雇が有効とは限りません

些細なことでの解雇は難しいです。
言うまでもありませんね。

しかし、就業規則に記載のない理由での解雇は困難
(原則としてできない)と考えた場合、
もう少し詳細に記載しておいた方が良いでしょう。

そう考えると、もう少し詳細に記載しておくことが必要です。

なお、解雇が有効かどうかは基本的
に民事での争いになりますが、

法律で解雇が禁止されている場合がありますので、
この点はご注意ください。

解雇制限が代表的な例です。

■労働基準法19条(解雇制限)
使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間
及びその後30日間並びに産前産後の女性が第65条の規定によつて休業する期間
及びその後30日間は、解雇してはならない。

しかし、解雇が禁止されている場合として、
も例えば、以下のようなものがあります。

・従業員の国籍、信条、社会的身分を理由とした解雇
・従業員が監督機関に申告したことを理由とする解雇

その他にも男女雇用機会均等法、育児・介護休業法、
パートタイム労働法、労働組合法、個別労働紛争解決促進法などにも
解雇が禁止されている場合があります。

これらの場合は、法律で禁止されているので、
当事者の間で争う話ではありません。

当事者が許しても国家が許さない!

言葉は強いですが、
そのようなものになります。

ここをごちゃごちゃにしている方
がいらっしゃいますので、
間違えないようにしてください。

最後まで、お読みいただき狩りが当ございました。

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AI(人工知能)によりなくなる仕事の一つに就業規則の作成業務もある?

AIにより、10年から15年後に、
現在の仕事の40%近くがなくなると
言われていますね。

就業規則の作成業務はどうでしょうか?

これは、どのような業務を行っている
かによると思います。

機械的に質問に答えてもらって、
低価格で就業規則を作成もらう。

確かに、そのような機械的に行える就業規則
の作成サービスはAIが行ってくれると思います。

オーダーメイドで就業規則を作成
すると言っても同じでしょう。

今まで機械が行えなかったことも
人工知能がなら可能になるでしょう。

だからこそ、話題になっているのですしね。

しかし、当事務所は危機感を
抱いてはおりません。

当事務所の業務は就業規則の作成
ではないからです。

徹底的にクライアントの悩みを聴き、
安心してもらえる解決策を模索することです。

それを就業規則という書面にすることです。

もし、従業員のことで経営者が悩んだ時に
良い解決策を機械がはじき出してくれる
時代が来れば別ですが・・

人口知能の話を聞いている限り
そういうものではないようです。

判例とか法律とか通達とかを
教えてくれるものが中心のようです。

御社が知りたいのは判例や法律の話ではなく、
それを踏まえて「どうしたら良いのか?」
ではないですか?

AIが人間関係のことまで解決策を
はじき出してくれる時代が来たら嫌ですね。

しかし、仮にそういう時代がきたと仮定しても、
人工知能がはじき出してくれた
解決策で安心できるか疑問です。

人間は、話を聴いてもらい、
共感してもらうことが大切です。

そのうえで、初めて解決策を
聞く気になっていただける
のではないでしょうか?

それがどんなに合理的でも、
自分の悩みを理解してくれない人
のアドバイスなど聞きたくはない
のではないかと思います。

当事務所が行っているのは
・クライアントの悩みを真摯にうかがい
・悩みを理解したうえで、
・クライアントが納得がいく解決策を見出し
・その就業規則という書面にすることです。

就業規則は、会社が抱える課題を
解決する手段に過ぎません。

だから、危機感は抱いていないのです。

今回は、AIと就業規則について
思ったことを書かせていただきました。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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テレワークと在宅勤務は違うのですか?

表題のようなご質問を良く受けます。

テレワークは一般的には
以下のように説明されます。

『テレワークとは情報通信機器等を活用し
時間や場所の制約を受けずに
柔軟に働くことができる形態』

定義を見ピンとこないと思います。

在宅勤務もテレワーク勤務
の中に含まれます。

他にも、モバイル勤務、
サテライトオフィス勤務
と言われるものがありますね。

在宅勤務は別にしても
「わが社には現実的ではなさそう」
と思われてしまう会社もあるかもしれません。

しかし、それはイメージができない
からだと思います。

具体例でご説明した方が
イメージしやすいと思いますので
一つ具体例を上げさせていただきます。

例えば、営業マンを考えてみてください。

営業マンの中には会社に出てきてもらう
必要のない方もいるでしょう。

そのような営業社員について、
『営業先から自宅への直行直帰を
認める』

このような勤務形態もテレワークの1種です。

このようなケースは、
労使双方にとってメリット
がある場合もあるでしょう。

そもそも、会社に出てきてもらう
必要のない業務もあります。

それならば、時間を使って会社に
出てきてもらう理由もありません。

在宅勤務なら交通費の支給も
いらなくなりますし

通勤という生産性のない時間も
いらなくなります。

場合によっては、大きなオフィスも
かまえなくても良くなります。

ただ、規律は必要です。

労働時間のカウントなどの
問題等も出てきます。

そこで、様々な規則を
設ける必要があります。

テレワーク・在宅勤務については
就業規則とは別規程を設ける必要
があるでしょう。
(テレワーク勤務規程、在宅勤務規程、
モバイルワーク規程等)

ちなみに、当事務所がご依頼を受けて
作成するパターンは以下の3パターンが多いです。

1.育児等のために出社が困難な社員に在宅勤務を認める在宅勤務規程
2.営業マンの直行直帰を認めるモバイルワーク規程
3.そもそも会社に出てこなくてもできる業務の在宅勤務規程

ベンチャー企業からの依頼が
非常に多いですが、

労働時間管理の問題が出てきます。

通常の勤務形態の労働時間管理が基本形だとするなら
テレワークは応用編だと思ってください。

応用編であるテレワークを導入するには
基本は全て理解していることが
前提になります。

テレワークをはじめとした
多様な働き方を認める企業が
増えていると実感しますが、

法的な問題をクリアすることが必要です。

そうでないと、知らぬ間に違法行為を
行っていたということにもなりかねません。

そして、場合によっては未払い残業代を
請求されるなどということにもなりかねません。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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最も高い就業規則とは? ~数百万円の就業規則になることも!

御社にとって最も高額な就業規則とは
どのような就業規則でしょうか?

当事務所にお越しになる相談社の方は
意識することなくそのような就業規則を
作成してしまっています。

では、どのような就業規則でしょうか?

少しお考えください。

有名な専門家に依頼した就業規則でしょうか?

いや、もっと高いものがあります。

それは、社長が悩みぬいてお一人で作成する就業規則です。

なぜなら、社長の時給単価は非常に高いからです。

費やす時間を金銭で評価すると膨大な金額になるはずです。

その金額を換算すると数百万円になることもあり得ます。

これは、つまり就業規則の作成料金が数百万円
ということになりませんか?

この金額だと、どんな高額な事務所に依頼するよりも
もっと高くなる就業規則です。

当事務所には、お問合せをいただいた段階で、
代表取締役の方が誰にもご相談せず

1年(少なくても数か月)近く悩みぬいて
インターネットや本を調べて勉強したうえで
いらっしゃること方も多いです。

解決策をお持ちになっていらっしゃる方もいます。

そして、お持ちになった解決策を
「法的な観点から問題がないかチェックをしてほしい」
というご相談もかなりあります。

凄い勉強されたのですから、
とても素晴らしいものになっています。

しかし、1、2箇所誤解なさっている点があります。

そうなると、1年間悩んで勉強もして
出した結論にもかかわらず

もう1度、1から対策を考え直さないと
いけなくなります。

その費やした苦労と言いますか、
時間が水の泡になってしまいます。

確かに、残業代、賃金、退職金などの人件費
の絡む問題は社長(少なくても取締役)の方
自らが考えないといけない問題です。

就業規則を変更するとそのような問題
も多くからみます。

したがって、外部の専門家に任せきり
にしてはいけません。

しかし、数か月も1年も悩んで
自分でお調べになるのであれば、

もっと早くに外部の専門家に
ご相談いただきたいと思います。

1発で解決のことも多いです。

専門家とのうまいお付き合いの仕方を模索
していただけたらと思います。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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就業規則の報酬の相場っていくらですか? ~現在、料金を見直しています

「就業規則作成過程で親子間で意見の対立が・・」(事業承継等で生じる問題)

保険の手続等を行っていない人事・労務問題専門の事務所だからだと思いますが、
単に就業規則を作りたいというご依頼はほとんどありません。

そういう方はおそらくもっとリーズナブルな
事務所にご依頼いただくのだと思います。

そんな専門事務所ですのでお仕事を進めていく中で
色々なご要望をいただきます。

最近は、賃金制度や就業規則のご依頼いただく中で

■「規則を作成していく中で、
会社の方針を巡って
夫婦間で方針の対立が・・」

■「事業承継をめぐって
親子で意見の対立が・・」

そういうご相談が増えました。

夫婦や親子間でなくても、役員間で会社の方針を
巡って対立することは本当に良くありますね。

当たり前の話ですが、

会社の賃金制度や規則作りなどは
その合意形成がなされないと
私の業務も完成に至りません。

そこで、会社の会議などに出て
皆様のお話をうかがわせていただく
ことが増えました。

皆様のお話をきちんと聴けば、
本質的なことで対立しているわけではない
ことがわかります。

そのあとは、皆様がご納得していただける
規則や制度をご提案して私の業務は完遂します。

「今までまとまらなかったのに嘘みたい」
とお客様に仰っていただけたりして
私としてもうれしい限りです。

そのために必要なのはファシリテーションのスキルです。

実は、私もファシリテーション塾という場で、
「合意形成に至るためには何が必要か?」
等について2年7ヶ月学んでまいりました。

その経験が活きているかなと思います。

ここは、塾と名がついてもいますが
座学はほとんどなく、

メンバーとワークショップを主催する
という実践を繰り返しながら学ぶ場でした。

一緒に活動した仲間(メンバー)も
プロのコーチ、研修講師、ファシリテーター、
誰もがご存じの巨大企業の人事の管理職等
プロ中のプロばかりでした。

誰でもが入れるものではなく
紹介中心の完全クローズドな会です。

良い出会いに恵まれました。

『某企業で3000人対話集会』を
行った代表の元、

仲間と活動した日は2年7ヶ月で121日。
(数え方によっては147日)

仲間と共に、ファシリテーターとして主催した
ワークショップや発表は約10回。

OSTややワールドカフェを
行ったりもしましたが、

オリジナルのワークショップを仲間と
1から作り上げていったりもしました。

場所も田町から、高尾、金沢まで幅広く行いました。

青年会議所の例会でダイアログの
お手伝いをしたりもしました。

あの頃は、仕事以外はほとんど全ての時間
をこの活動と中小企業家同友会の活動
に費やしていましたね。

お客様のお役に立ち立つサービスを
提供したいという一心でした。

ファシリテーターって別に
公的な資格があるわけではないですし
誰でも名乗れます。

しかし、そういう肩書が重要なのではなく
何をどれぐらい本気で行ってきたか
が重要だと思っています。

これからも、お客様のために少しでも
お役に立てるようにかんばります。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。