雇用契約書と就業規則どちらが優先されるか?~多きな誤解

御社の就業規則はきちんと内容を
把握してらっしゃるでしょうか?

「うちの会社は雇用契約書をきちんと交わしているから
就業規則は詳しく把握してないけど、大丈夫だよ」

そう思われている方はいないでしょうか?

この考え方はとても危険です。

就業規則と雇用契約書の内容が異なっている場合は、
決まりごとがあります。

就業規則と労働契約の関係については
労働基準法93条に規定があります。

労働基準法93条(労働契約との関係)
労働契約と就業規則との関係については、労働契約法第12条 の定めるところによる。

以前は労働基準法93条に規定があったのですが、現在は、労働契約法12条に移されています。
労働契約法12条は以下の通りです。

労働契約法12条(就業規則違反の労働契約)
就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については、無効とする。この場合において、無効となった部分は、就業規則で定める基準による。

労働契約法12条によると、

従業員にとって就業規則の内容より不利な雇用契約書
の内容はその部分については無効となります。

つまり、就業規則よりも不利益な雇用契約書
は「その部分は」無効になるのです。

そして、単に無効になるだけではなく
就業規則の内容がて適用されるのです。

だから、就業規則は極めて重要なのです。

就業規則よりも不利益な労働契約とは具体的にはどのようなものか?

具体的に見てみましょう。

例えば、就業規則に「賞与を7月と12月に支給する
となっていたら、

雇用契約書で「あなたには賞与は支給しません」
と規定しても無効になります。

就業規則の基準に達しない雇用契約
(就業規則の内容よりも不利益な雇用契約)
の内容は無効だからです。

そして、就業規則の賞与の条文が適用になります、

したがって、賞与は支給しないといけません。

しかし、その逆は認められます。

つまり、就業規則に「当社は賞与を支給しません」
と書いてあったとしても、

「あなたには賞与を7月と12月に支給します」
という雇用契約書は認められます。

就業規則よりも有利な内容の雇用契約
は有効だからです。

このような契約のことを個別特約と言います。

個別特約を設ける場合は、
以下のような特約の条文を就業規則に入れます。

従業員の労働条件は、この規則に定めるところによる。ただし、従業員と会社が就業規則の内容と異なる労働条件を合意していた部分については、当該労働契約による労働条件が就業規則を下回る場合を除き、個別労働契約による労働条件を優先する

この考え方はとても大切です。

就業規則を作成する際には就業規則とは何かと絡めて
必ず覚えておいていただきたいことです。

仮に就業規則に入っていたとしても内容を理解していなければ
意味がありません。

就業規則と雇用契約書の関係はとても大切ですので

この機会に、完全にマスターしてください。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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